子供と花を笑顔で繋ぐフラワーアレンジメント教室
- 「A piacere(アピアチェーレ)」の後閑さんは、ウェディングプランナーや生花店の経験を活かし、フラワーアレンジメント教室の講師として、令和6年5月に開業しました。
- Beパレットふじでは、開業にあたって適切な価格設定などの財務面のほか、プレスリリースや市内外事業者とのマッチングにより販路開拓をサポートし、令和7年6月には吉原祇園祭に出店をしました。
ラジオ発言者:後閑 玲子さん
ラジオエフの「カラー・オブ・サクセス」で放送された、Beパレットふじ相談者のインタビュー内容をまとめています。
(放送日時:令和7年9月2日(火)12:30~13:00)
(後)後閑 玲子さん
(ナ)ラジオナビゲーター
子供の感受性や想像力を育むフラワーアレンジメント講座
(ナ)今日のお客様はA piacere(アピアチェーレ)後閑 玲子さんにお越しいただきました。どのようなお仕事でしょうか。
(後)お子さんを中心に、出張フラワーアレンジメント講師で活動しています。
(ナ)どんなところに行って教えていらっしゃるんですか?
(後)学校や保育園、幼稚園、子供向けの施設等です。
(ナ)幼稚園や保育園ぐらいのお子さんにも教えることがあるんですか?
(後)フラワーアレンジメント用のハサミはとてもよく切れるので、ハサミは使わずに挿すだけの状態にして、「自由に挿していいよ」「好きなところに好きなお花を挿していいよ」という形で行っています。
(ナ)小学生でも、お花を初めてやるよっていう子が多いんじゃないですかね。
(後)皆さんすごくいい笑顔で作ってくれます。
(ナ)富士ニュースでその記事を読んだこともあるので、情景が浮かびますね。男の子女の子問わず、お花の力もあるんでしょうね。
(後)意外にも男の子のほうが、「こうしたい、ああしたい」と積極的に発言してくれます。
昔は「お花=女の子」っていうイメージがあったかと思うんですけど、今は男女問わずですね。

(ナ)出張フラワーアレンジメント講座で、特にお子さん向けっていうのは珍しいと思うんですけれど、後閑さんが手がけるようになったきっかけは何かあったんですか?
(後)子どもを対象にしている理由はいくつかあって、一つは大人になってお花屋さんに入るのって、ちょっと緊張すると思うんです。なので、子どもの頃からお花に触れることで、お花に対するハードルをさげてもらい、スーパーに行く感覚でお花屋さんに行ってもらえたら嬉しいなというのがあります。
もう一つが、子どもって発想力が無限大なんです。
本当に自由で、私たちは切り捨しまう茎とか葉っぱを、「これもアレンジに入れていい?」って言うんです。私たちは捨ててしまうようなものであっても、子どもたちにとってはお花の一部なんですよね。ある講座で、バラの茎を挿したいと言う子がいたんです。数日したら挿したバラの茎の節目から新しい芽が出てきたんです。
私でさえ、バラの茎がそんな風になると知らなくて、「こんなことが起こるんだ!」というのを子どもたちから学ばせてもらいましした。
子どもって自由だし、固定観念に縛られないし、発想が豊かなので、その感性を大事にしていきたいな、私も吸収していきたいなと思ったのがもう一つのきっかけですね。
(ナ)面白いですね。絵を描いたり、物を作ったりそのときの道具や材料の一つが、お花みたいな。
(後)茎も葉っぱも全部材料なんですよね。
(ナ)その体験は、子どもたちも楽しそうですよね。
(後)「とても楽しかった」って言ってくれる子が多くて、すごく嬉しいです。

自分のためにお花を買う人を増やしたい
(ナ)お花って、例えばご家族に好きな方がいらっしゃってお家にあるというご家庭もあるかもしれないですけど、そうではない場合はお祝いでもらったり、あるいは母の日のプレゼントで人に差し上げることくらいの経験で終わってしまいますよね。
(後)そうなんです。日本人ってお花は贈るものっていう感覚で、自分のために買う方が少ないんですよね。なので、その感覚も変えていきたい、自分のためにお花を買ってくれる人を増やしたいと思っています。
(ナ)打ち合わせの時に後閑さんとお話してて思ったんですが、昔は学校の教室に花瓶があってお花があって、お花係やお花の水替え当番みたいなのがあったんですよね。
(後)私もやってました。
(ナ)私の学校だと、大体どこの家庭にも庭があって畑があって野花が咲いていたので、マーガレットみたいなお花を、代わりばんこで持ってきてたんですよね。だからお花が身近だった気がするんですが、今って難しいんですかね。
(後)今は、恐らく「お花を持ってきてください」は無いんだと思います。もしかしたらお花係自体が無い学校も多いかもしれないですね。学校には常にお花があったイメージなんでが、今は少なくなってしまったようなので、それも少し寂しいなとは思います。
(ナ)でもその代わりに後閑さんのような方が来てくださって、フラワーアレンジメントの講座の時間を持てるっていうのは、新しい取り組みですね。
そう思うと、私の娘が中学生のときはお花当番があってお花を持って行っていたので、今思えば、中学生のときの経験が、娘が今、一人暮らしで花を飾っている感覚の元になってるのかなって思いましたね。

(ナ)後閑さんとお花の出会いっていうのは小さい頃だったんですか。
(後)小さい頃からお花が好きでした。ご近所にも花壇があって毎日見ていたり学校でもお花係をしていました。
ウェディングプランナーの仕事をしていたときに、テーブルコーディネートやお花のコーディネートを全てパッケージで作る機会があり、そこでテーブルクロスの色に合わせてお花の打ち合わせをしているときに、「すごく楽しい」「もっとお花のことを知りたい」と感じて、気がついたらお花屋さんに転職していました。
(ナ)そういう出会い方だったんですか。自分が楽しいと思うことに気がつけて、出会えて、楽しいと思うことに特化できているのが、ちょっと羨ましいですね。
(後)天職だと思っています。
(ナ)お花にプラス、お子さんを対象にというのが後閑さんならではのお花の広め方ですね。

全国屈指の花の生産地 静岡県
(ナ)実は静岡県ってお花の生産地としては全国有数なんだそうですよね。
(後)あまり知られてないんですが、ガーベラだと浜松中心に生産されていて、全国で一番生産量が多いんです。
バラに関しては清水を中心に生産されていて全国2位、お花全体の総産出額として静岡県は全国3位なんです。
(ナ)それだけたくさんのお花農家さんがいらっしゃるけれど、コロナ禍は結婚式や卒業式がなくて大変だったというニュースも多かったですよね。
(後)コロナが流行り始めた頃はまだお花屋さんに勤めてたんですが、3~4月は結婚式、卒業式、入学式、離任式等、お花を一番送るシーズンですよね。それが全部中止になってしまって、お花農家さんで辞められる方も多かったと聞きました。
(ナ)静岡県でそれだけの生産量があるってことは、それだけたくさんの農家さんがいらっしゃるってことですもんね。
(後)そういう経験も含めて、お花の生産を盛り上げていきたいという気持ちもあります。日常的にお花があるのを普通にしていきたいですね。
(ナ)お花の生産量が多い静岡県では、「ふじのくに花の都しずおか」という取り組みもあるんですよね。
(後)静岡県で取り組んでおりまして、私も「ふじのくに花の都しずおかアドバイザー」として登録させていただいてます。この取り組みの中で、令和7年度も「花緑出張サービス」を行っています。通常枠と学校枠の2つメニューがあり、通常枠では幼稚園、小学校、中学校のほか、県内企業や地域団体に対して講師料の一部を県が負担してくれます。学校枠では、プラスして花材費も一部負担してくれます。
(ナ)県がサポートしてくれて、講師を呼びやすいんですね。企業でも実施できるんですか?
(後)できます。ちょっと興味あるよっていう方がいらっしゃったら、お気軽にお問い合わせいただければ、何でもお答えします。
(ナ)素敵な取り組みですね。
私も今日このスタジオに来る道すがら、歩道にお花が咲いていて、「こんなところにお花咲いてたんだ」と、見る目が変わりましたね。
(後)自然に咲いてるお花は、本能でこういう風に咲こうって咲いていて、それを人が見て美しい、可愛いって思うことは、すごいことだなって思います。
処分されてしまうロスフラワーで子供に体験を提供
(ナ)フラワーアレンジメント教室では、「ロスフラワー」というお花を農家さんから直接仕入れて使ってるそうですね。
(後)実はお花を生産する中で、5~15%のお花は市場に出荷する規格外になってしまって、処分されてしまうんですね。
(ナ)野菜や果物で規格外というのは聞きますけど、お花でもあるんですね。
(後)たった5%と聞くと少ないように思うんですが、出荷量が何十万本、何百万本なので、一つの生産者さんから年間何万本、何十万本とロスが生まれています。ただ、直接ロスフラワーを見ると、「出荷されるものとどこが違うの?どこが規格外なの?」って思うくらい、ほとんど見分けがつかないんです。
具体的には、ちょっと茎が曲がっていたり、おしべの出ている量が多いなど、ずっとお花に触れている私でも分かりにくいくらいの差ものなんです。でも品質としては通常のものと大差ないので、ガーベラでも1週間持つお花が処分されています。
(ナ)それだけお花に対する品質を保っているということだと思いますが、ちょっと丈が短いとかだったら、私たちのところに届く際には問題ないような気がしますが。
(後)それを手作業で選別していると、どうしても時間がかかってしまうので、良いものも生産量が減ってしまうという問題もあるそうです。ロスフラワーとして安く販売せずに、切り落として肥料としている生産者の方もいらっしゃいました。
(ナ)そうせざるを得ないということなんですね。でも今は、規格外のものを売りましょう・買いましょうみたいな流れもあると思うんですが、売るためには一手間かかってしまうんですね。
(後)一手間かけて選別してくださる生産者さんから、直接ロスフラワーを仕入れることで、仕入れ単価を下げてフラワーアレンジメントの受講料を抑えることで、なるべくお子さんや保護者さん、学校にも負担が少ないように、たくさんのお花に触れてもらいたいと思っています。
私の講座は技術の向上を目的としておらず、力を入れすぎると茎は折れちゃうよとか、こう触ると花びらが取れちゃうよとか、そういった失敗も含めた経験を目的としています。逆に、折らずに出来たらたくさん褒めて成功体験を感じてもらっています。
(ナ)褒められると嬉しいですよね。
(後)褒められるって、大人もですが、子供にとってはすごく嬉しいんですよね。褒められると、「自分はできる」に繋がる。そうすると、お花へのハードル、アレンジメントを作るハードルが下がっていく。やってみたい、楽しかった、そういうプラスの記憶になっていくので、そういう経験を増やしていきたいです。

後閑さんにとってサクセスとは
(ナ)後閑さんにとってのサクセスとは何でしょうか。
(後)私にとってのサクセスは、「お花のある生活が日常になりますように」という思いです。
子どもも大人も関係なく、お花が飾ってあるのが普通になったら嬉しいなと思っています。
(ナ)最後に、アピアチューレの意味は何でしょうか。
(後)音楽用語で「自由に演奏する」という意味合いがあるんですね。なのでお花も「こうしなきゃいけない、ああしなきゃいけない」と考えず、自由に好きなお花を飾って楽しんでもらいたいという思いで付けました。
大人向けの講座も問い合わせしていただければ、開催しております。

事業者情報
| 事業者名 | A piacere(アピアチェーレ) |
| 事業内容 | 富士市中心に子供向けの出張フラワーアレンジメント教室 |
| インスタグラム | https://www.instagram.com/apiacere_fiorire/ |