ベビーカー用通風シート開発＆販路開拓支援

事業概要

富士市地域産業支援センター（以下、Beパレットふじ）は、IT・DX をはじめとした専門スキルを有する人材を配置し、地域産業を担う市内中小企業等が抱える経営上のあらゆる課題解決をワンストップで支援します。さらに、産業支援機関との連携を積極的に図り、市内事業者への伴走型支援や企業間マッチングを効果的に実施します。事業成長や経営効率化だけでなく、起業・創業についても積極的に促進し、地域の産業振興および活性化に貢献します。

「真夏の赤ちゃんが心配」という社員の一言から開発が開始されたベビーカー用通風シートの開発・販売支援

静岡県富士市にあるヤザキ工業株式会社は、1964年創業で主に自動車のミッション、エンジン周りを中心に、ダイカスト金型の設計・製作を行っている企業です。金型加工の技術を多様なニーズに活かすべく、近年は医療機器の開発なども手掛けています。メディカル事業部では静岡県医療健康産業研究開発センター（ファルマバレーセンター）において研究開発を行っており、医療機器製造業・高度管理医療機器等販売業を取得しています。

この度、「真夏の赤ちゃんが心配」という社員の一言から開発が開始されたベビーカー用通風シートの開発・販路開拓支援を行いました。社内の検討においては、赤ちゃんの汗疹や湿疹により、着替えや夜泣きで悩むお母さんの負担も軽減したい思いが、開発を加速させました。

会社概要

ヤザキ工業株式会社メディカル事業部　

事業内容	・1964年創業で、ダイカスト金型の設計作成を手掛けている・メディカル事業部では医療機器の研究開発を行っている
所在地	〒416-0909 静岡県富士市松岡17-3
電話番号	0545-67-5270
アドレス	medical@yazaki-kogyo.com
サイトURL	http://yazaki-kogyo.com/

ヤザキ工業株式会社のシーズ

「真夏の赤ちゃんが心配」という社員の一言を深堀して、ベビーカーに乗っている赤ちゃんの周りの湿った空気を取り除くための取組みをスタートした。真夏のアスファルトの温度は50℃以上に達し、赤ちゃんの位置は地面から近いため輻射熱があり、身長の高い大人が感じる温度よりも10℃以上も高温環境であることが判明した。
赤ちゃんの周りの空気が高温となり、ほてり・赤面から発汗量は多くなっており、湿った空気を赤ちゃんから遠ざける必要があるが、赤ちゃんの体に直接風を当てることは良くない。そのため、湿った空気を優しく取り除く送風ファンシートの発想につながった。
自動車のエンジン部品開発で培った、熱や空気の流れを制御する自社技術を活用し、社内の効果確認試験で、30分で65％以上の水分（20cc→7cc）を除去することができた。
汗疹や湿疹により、着替えや夜泣きで悩む、お母さんの負担を軽減したいというユーザーニーズを把握した。

事業における課題

ユーザーのニーズを適切に把握したい。
製造物責任(PL)法に対応した取扱説明書を作成したい。
代理店販売ではなく、ECサイトで直販して安く提供したい。これまでヤザキ工業はBtoBのビジネスモデルで
あり、BtoCの対一般消費者のモデルに取り組むことは初めてである。
SNS等で情報を発信していきたい。

本事業の支援によるソリューション

ベビーカーの販売台数や平均価格等のペルソナ設定のサポート
静岡県よろず支援拠点と連携し、取扱説明書の無料弁護士チェックの紹介
特許申請に関するアドバイスの提供
ECサイトの画面構成・原価率設定・ECサイト手数料等の販売戦略に関するアドバイスの提供
広告予算と費用対効果の高いSNS活用方法に関するアドバイスの提供

今後の事業展開

本販売スキームを活用した多様なシリーズ展開の検討

事業者の声

ヤザキ工業株式会社様

ヤザキ工業メディカル事業部としては今回が初めての自社開発品、そして初めてBtoCで販売する商品でした。

Beパレットふじのコーディネーターには、商品を世に出すにあたってのPL法対策（取扱説明書の内容の確認）において、静岡県よろず支援拠点の無料法律相談に一緒に参加してくださったり、特許申請に関しても専門的な観点から注意点を教えてくださったりと、本当にお世話になりました。今後も弊社が新しい商品を上市する際には、是非ともご支援願います。