障害の方と家族に「寄り添う」障害福祉サービス
- 「合同会社 季望の芽」は、令和7年5月から、同行援護・移動支援・行動援護・居宅介護などの障害福祉サービスを提供しています。障害の方や、そのご家族、スタッフに「寄り添う」をモットーに、利用者様のやりたいことに応えています。
- Beパレットふじでは、法人設立に伴い、サービス提供開始後の売上・コスト・人員などの事業計画の策定をサポートしました。また、サービス提供開始後に、スタッフの人事労務や会計など、今後の事業展開も見据えてサポートをしています。
ラジオ発言者:代表 河島 和美さん、責任者: 河島 彩芽さん、相談役: 河島 靖さん
ラジオエフの「カラー・オブ・サクセス」で放送された、Beパレットふじ相談者のインタビュー内容をまとめています。
(放送日時:令和7年8月19日(火)12:30~13:00)
(和)河島 和美さん
(彩)河島 彩芽さん
(靖)河島 靖さん
(ナ)ラジオナビゲーター
「季望の芽」が行う同行援護サービスとは
(ナ) 今日のお客様は、「合同会社 季望の芽」代表の河島 和美さん、河島 彩芽さん、河島 靖さんにお越しいただきました。お三方はご家族でいらっしゃって、お父さんが靖さん、お母さんが和美さん、サービス提供責任者の彩芽さんがお嬢さんということです。
令和7年5月1日にオープンされ、拠点は富士市水戸島元町、富士駅北口すぐのところですね。
「季望の芽」さんはどんなサービスをされているのでしょうか。
(和)主に私たちが行っている事業は、障害福祉サービスの中でも「同行援護」と言いまして、視覚障害者の方の移動や外出のサポートをしています。
(ナ)「同行援護」というのは、一緒に出掛けて援護・サポートをするということなんですね。具体的にはどんなところに行かれるんですか。
(和)市役所の手続き、病院の受診、お買い物、レクレーションでハイキングやカラオケに行ったり、本当に様々なところに一緒に行かせていただいています。
(ナ)市役所の手続きを最初にイメージしたんですが、遊びに行くレジャーもあるんですね。ご家族と一緒ではなく、障害福祉サービスの方に一緒に行くという形なんですね。
(靖)自由に一人で外に出れないとか、普段やりたいことがあっても一人の力ではちょっと難しいという方に利用していただいています。
(ナ)実は同行援護サービスは、サービスを受ける側の視覚障害の方やご家族にあまり知られていないと聞きました。
(靖)視覚障害というと、盲導犬のイメージが強いと思います。ドラマやテレビでガイドヘルパーの仕事をしている姿はあまり見ないので、浸透してないんじゃないかと思っています。
(ナ)サービスを利用するには申し込みが必要でしょうか。
(和)まずは市役所の障害福祉課に行って、障害者手帳を所持していただきます。そしてその後に同行援護サービスを利用したいという申請をすると、「受給者証」というものを発行していただけます。その後、サービスを受ける事業所を選ぶ流れです。
(ナ)利用者さんの声はいかがですか。
(彩)「ありがとう」「今日はこういうところに行けて楽しかったよ」とか、そういった声が本当に一番の励みになっています。これからもそういう風に思っていただけるように一生懸命やっていきたいと思ってます。
(ナ)季望の芽さんが一番大事にしていることは何でしょうか。
(和)とにかく利用者さん、一緒に働いてくれる職員さんに寄り添うことです。信頼関係が一番で、それがなくては良い支援もできないと思いますので、職員さんとのコミュニケーションを取る時間も大事にしています。

家族で起業したきっかけは、「利用者が求めていることに応えたい」という想い
(ナ)和美さんや彩芽さんは、「介護福祉士」という資格をお持ちで、以前から福祉サービスに携わっていらっしゃいましたが、ご家族でこのようなサービスを始めになったきっかけは何でしょうか。
(和) 私たちの理念でもある「利用者さんに本当に心から寄り添った支援」を行うには、どうしてもしがらみのようなものが出てきてしまうので、本当に自分で思ったようなサービスを提供させていただくには、自分で起業するしかないという思いで始めました。
(ナ)視覚障害の方だけではなく、例えばご高齢の方やその他の障害の方など、そういったサービスを必要としていらっしゃる方は多様化していると思いますが、大きい施設や組織だとメリットがある一方で、難しい側面もあるんですね。
(靖)大きい施設や組織だとやってはいけないことなどもあり、利用者さんが求めていることに対して全てを応えられないのですが、利用者さんが求めていることに応えたくて始めました。
(ナ)大きな施設や組織では届かないところをフォローしていくということなんですね。
そもそも、和美さんや彩芽さんが福祉のお仕事に携わろうと思ったきっかけは?
(和)私の次女が障害者ということですかね。次女が生まれた時から障害福祉サービスにお世話になっていたので、この仕事に就くきっかけになりました。
(彩)母の仕事姿や妹の存在が一番大きいのかなと思っています。福祉関係の高校で、介護の資格も取りました。
(ナ)彩芽さんはニコニコの笑顔で本当に周りを和ませてくれますね。初めてお会いした時に、満面の笑みってこの人の笑顔を言うんだろうなっていうくらい明るい顔で、今までも利用者さんを和ませていらっしゃったんだろうなと思います。
ただ、和美さんや彩芽さんは、今までは職員という形で福祉の仕事をされていて、それを起業するとなると違ったご苦労もあったんじゃないでしょうか。
(和)私は趣味が何もなくて、趣味は何かと聞かれると「仕事」って言っちゃうくらい、大好きな仕事なので、全然苦ではないですし、本当に楽しいです。
(靖)起業の手続きの面でいうと、全くの素人から令和7年1月に会社を立ち上げまして、5月オープンに向けて、必要な手続きのために県庁も毎週のように何回も通いました。そこで知ったのがBeパレットふじです。
サービスを始めるにあたって、県から認可をもらわないといけないのですが、収支・予算書など法的な難しい書類があります。私たちは全くの素人ですので、Beパレットふじさんがいなければ5月にオープンできていなかったかもしれないくらい助けていただいて本当に感謝です。

同行援護は、障害の方の人生を変える
(ナ)視覚障害の方の同行援護をメイン事業としてやろうと思われたきっかけは何でしょうか。
(和)以前、私は沼津にある事業所で訪問介護のヘルパーをやっていて、その時にも同行援護の利用者さんが数名いらっしゃいました。その利用者さんの姿に本当に感銘を受けて、感動したんです。
中途で全盲になってしまった方なんですが、私たちもサポートしながら、その方は一人で外を歩いて、広い畑で種を蒔いて大根やいろんな野菜を作って、それをみんなに配ってたんです。それから楽器もやるし、千切りキャベツも私より上手に作ったりしてるんです。
全盲になるということは、自分のことに置き換えた時にすごく恐怖だと思いますし、絶望しちゃうと思うんです。生きていくのも嫌になっちゃうんじゃないかと思うんですが、その方は本当に前向きで、強い。その力強さに私は感動してしまい、「この仕事を一生やりたい」と思ったのが、同行援護をメイン事業にするきっかけでした。
そうやって前向きに生活されている方もいらっしゃれば、一方で外に出られない方やそのご家族もいらっしゃるので、ぜひちょっとでも力になっていきたいですね。


ヘルパーとして支える側の人材も必要
(ナ)令和5年から、12月3日が「視覚障害者ガイドヘルパーの日」になっているということです。
こういったサービスがあること、外に出られない視覚障害の方がいらっしゃるということを広く知ってもらおうということなんだろうと思います。
10月には県内で「同行援護従事者養成研修 一般過程」が行われるということで、この研修を受けると河島さんたちのように同行援護などのサポートのお仕事ができるようになるということですね。
10月に5日間の日程(11日、12日、18日、19日、26日)、会場が熱海市総合福祉センター、受講料1万5千円とのことです。
サービスを利用される方にも知っていただきたいですし、サポートする側の人材ももちろん必要になってくると思います。
(靖)季望の芽の利用者様でもある、静岡県東部視覚障害者協会会長 樅山 勝弘(もみやま かつひろ)さんも、講師を務められます。
(ナ)利用者側のお話もありますし、視覚障害に関する理解を深める講義や、白杖・補助犬の話もあるそうです。人材というのは、やはり必要ですか?
(彩)少しでもこの仕事に興味を持って、ぜひガイドヘルパーが増えてくださると良いです。
(ナ)彩芽さんのように、利用者もガイドヘルパーも若い方同士や女性もいてくださると、同行援護のサービスの利用の仕方も広がりそうですね。
(ナ)サービスや利用者さんとの様子はインスタグラムで発信されているそうですね。
(靖)「合同会社季望の芽」と検索していただくと出てきますが、フォロワーが少なくて悩んでいますので、ぜひ皆さんフォローをお願いします。
河島さんにとってサクセスとは?
(彩)利用者さんが外出して「楽しかった」「ありがとう」って、これからもたくさん言ってもらえるような支援をしていきたいと思っています。それが私のサクセスです。
(ナ)いずれはこの代表という肩書きも彩芽さんに、という思いもあるんですよね。
(和)長女 彩芽の「芽」と、次女 彩季(さき)の「季」で、「季望の芽」という事業所名なのですが、まだ「季望の芽」が 出始めたばかりです。
(靖)気になった方は、インスタグラムのDMでも何でもお問い合わせをいただけると嬉しいです。
事業者情報
| 事業者名 | 合同会社 季望の芽 |
| 事業内容 | 同行援護などの障害福祉サービス |
| インスタグラム | https://www.instagram.com/kibou0117/ |